九州歴史科学研究会HP

九州歴史科学研究会は、現代社会の諸問題に目を向けつつ歴史学の科学的発展に寄与することを目的として1971年7月に創立された学術団体です。年に5・6回程度の例会(研究報告、シンポジウム、書評会など)を開催するとともに、雑誌『九州歴史科学』を年一回発行しています。 歴史研究者のみならず、周辺諸学の研究者や教員・学生・市民を交参加者それぞれの視点から専門を超えた学際的議論が交わされる点が特徴です。 皆様のご参加をお待ちしております。連絡先:kyurekiken☆gmail.com(☆を@に変更)

『九州歴史科学』第27号~第38号

第38号(2010年)

研究ノート
井竿富雄
 模索する歴史認識―東アジアの未来を描くために
今井宏
 ドイツ革命期における義勇軍と「東方」
長濱幸一
 一八五〇-七〇年代のプラハ商工会議所の工業化と民族問題

研究ノート
池上大祐
 筑前町立大刀洗平和記念館を訪ねて―「地域」からみる戦争―

書評
村上宏昭
 星乃治彦『赤いゲッベルス―ミュンツェンベルクとその時代』
清原和之
 若尾祐司/和田光弘編著『歴史の場―史跡・記念碑・記憶―』
森 茂樹
 熊野直樹他著『政治史への問い/政治史からの問い』

シンポジウムの記録
はじめに
伊佐勝秀
 大学の発展と学生運動、そして生協運動―西南学院大学の事例―
大村武史
 小熊英二『1968』を読んで―若手の視点から―

 

第37号(2009年)

インタビュー
森本芳樹氏オーラルヒストリー
 〔付録〕森本芳樹氏履歴、業績目録

論文
許殷(山田良介訳)
 冷戦時代における米国のヘゲモニーと韓国の地位 ――中心と辺境

シンポジウムの記録
岡崎 敦
 リテラシー研究の最前線 ―西欧中世史から―
岩波敦子
 史料学からリテラシー研究へ ―ドイツ・ミュンスター中世研究所の活動を中心に―
梅津教孝
 中世初期のリテラシーと、初期カロリング王文書を書くこと・読むこと

 

第36号(2008年)

論文

田村栄子
 近現代における「歴史の重み」をどう受けとめるか ―「近代の重層的理解」と「「近代の知」のせめぎ合い」―

江口布由子
 第一次大戦末期におけるオーストリア学童集団疎開

平野 正
 抗戦末期の施復亮の政治経済思想

書評
花田洋一郎
 小山啓子著『フランス・ルネサンス王政と都市社会』

池上大祐
 松沼美穂著『帝国とプロパガンダ―ヴィシー政権期フランスと植民地』

 

第35号(2007年)

論文
松沼美穂
 フランス解放期における植民地現地人兵の送還

北村 厚
 ヴァイマル期ドイツにおけるヨーロッパ統合論に関する一考察 ―「ヨーロッパ協同体」理念を中心に―

法花津晃
 修道院領主制の展開と俗人領主社会 ―十一世紀クリュニー修道院への譲渡文書付随条項の検討―

国際交流
星乃治彦・山田良介
 日韓の歴史認識をめぐる長い対話 ―BK21高麗大学校国史学教育研究団主催第一回学術シンポジウム点描―

書評
江口布由子
 星乃治彦著『男たちの帝国 ―ヴィルヘルム2世からナチスへ―』

シンポジウムの記録

 

第34号(2006年)

論文
崔 徳壽 / 山田良介(訳)
 解放後の韓国における歴史研究の歩みと近年の韓日歴史認識問題

井竿富雄
 植民地・近代化・歴史認識

宮本なつき
 一九一〇年代におけるハワイ日本人移民の離婚

書評
中堀博司
 皆川卓著『等族制国家から国家連合へ――近世ドイツ国家の設計図「シュヴァーベン同盟」――』

シンポジウムの記録
史料論のいま

岡崎 敦
 文字史料 ―西欧中世における文字テクストと読書行為―

桃崎祐輔
 コトからモノへ ―古墳時代馬具研究の立場からモノへの回帰を論じる

宮本なつき
 史料論のいま ―口述筆記と歴史研究の民主化

西谷 郁
 史料論のいま ~個人が映像資料をどう考えるのか~

 

第33号(2005年)

論文
小田中直樹
 高校世界史の教室から ――中間報告

三時眞貴子
 一八世紀後半のイングランドにおける都市エリートとしての商人教育

J.P.ドゥヴロワ / 丹下榮(翻訳・解説)
 西欧中世初期の経済と社会――史料の動態的解読、社会の動態的理解

書評 北村 厚
 熊野直樹・星野治彦編『社会主義の世紀』

田村栄子
 R・マックウィリアム『一九世紀イギリスの民衆と政治文化』

シンポジウムの記録
近世史の動向と課題
 足立啓二
 異なる社会の終焉・異なる社会の発見

丸山雍成
 近世史の動向と課題 ―日本―

松塚俊三
 ヨーロッパ近世の国家

 

第32号(2004年)

論文
宮嵜洋一
 長江流域の水害発生状況 ―十八~十九世紀の湖北省の事例―

古城真由美
 一五世紀におけるパストン家の所領形成について

書評
川上耕平
 畠山弘文『動員史観へのご招待――絶対主義から援助交際まで』

シンポジウムの記録
歴史の中の人と自然

春田直紀
 環境史研究のための史料学

宮嵜洋一
 歴史の中の「自然」―十八・十九世紀の中国の事例

田北廣道
 十九世紀ドイツ環境史 ―「エコ革命」?

 

第31号(2003年)

論文
岡崎敦
 西欧中世史料論と現代歴史学

柴尾健一
 近代日本の総力戦体制期における戦傷者援護対策の構造 ―「再起奉公」システムの形成―

宮本なつき
 婦人ホーム ――ハワイの日本人女性救済施設 1901-1913年

書評
小山啓子
 花田洋一郎『フランス中世都市制度と都市住民』

佐藤千登勢
 ケネス・E・フット『記念碑の語るアメリカ』

シンポジウムの記録
花田洋一郎
 「変貌する西欧中世史像」開催にあたって

森本芳樹
 中世初期 ―連続研究会「ヨーロッパ世界形成過程の再検討」から―

山田雅彦
 13世紀サン・トメールにおけるワインステープル市場をめぐる統制変化と西欧中世史の新論点

藤井美男
 ヴァロワ朝初期ブルゴーニュ国家の財政政策 ―近代国家形成過程の一側面―

 

第30号(2002年)

論文
李 秀烈
 大正デモクラシーの国家観 ―「天下」と「国家」の間

宮嵜洋一
 一九世紀に於ける長江中流域の治水と林則徐

柴尾健一
 軍事(救助)法の史的展開 ―(一般)救護法との関連を中心に―

後藤真希
 禁酒運動の中の「文学」

コラム
池田有日子
 イスラエル滞在記

資料紹介
三宅浩之
 九州大学が所蔵する中国現代史関係資料 ―中華人民共和国史・文化大革命史に関して―

書評
毛利喜孝
 『歴史の中の教師―近代イギリスの国家と民衆文化』

井竿富雄
 『問われる日本人の歴史感覚』

参加記
溝口伸浩
 三・一六読書会参加記 ―『公共哲学』

 

第29号(2001年)

論文

藤本太美子

 一二・一三世紀ラ・トリニテ修道院イングランド所領の動向 ―中心所領フェルスティッドを題材に―

西谷 郁

 映画監督・鄭正秋の「政治」問題

森 丈夫

 アメリカ独立革命前夜における政治イデオロギーと差別 ―18世紀環大西洋史をめぐる近年の研究動向から―

シンポジウム

グローバリゼーションの中の地域

八谷まち子

 欧州統合における補完性(サブシディアリティ)原則

高野信治

 「共生」の可能性 ―日本近世史から―

高田 実

 近世イギリスにおける地域・アソシエイション・国家 ―<個と共同性の関係史>を目指して―

 

第28号(1999年)

論文
松塚俊三
 「おばさん学校」とイギリス民衆文化論 ―読むことと書くことの間―

後藤真希
 1830年代イギリスの絶対禁酒運動

森 貴子
 《Rectitudines Singularum Personarum》再考 ―アングロサクソン後期ウスター司教領の構造解明に向けて―

三宅浩之
 文革期における中国共産党地方組織の再建 ―革命委員会と「党の指導」の問題―

資料紹介
熊野直樹
 九州大学が所蔵するドイツ現代史関係資料 ―ヴァイマル・ナチ期の新聞・機関紙を中心に―

書評
伊藤美佳子
 『記憶のかたち』

宮崎慶一
 『「新約聖書」の誕生』

西谷 郁
 『カルチュラル・スタディーズ入門』

シンポジウムの記録
西嶋有厚
 日本の終戦と戦後変革の世界史的特殊例外性

森 丈夫
 国民国家論とアメリカ

池田有日子
 九〇年代におけるナショナリズムをめぐる研究動向

 

第27号(1998年)

論文
則松彰文
 清代後期江南における風俗と奢侈

兵頭淳史
 戦後初期生産管理闘争の再検討

池田有日子
 アメリカにおけるシオニスト運動の検討 ―緊急委員会におけるユダヤ軍創設構想に関する議論を中心として―

紹介
井竿富雄
 ナショナル・ヒストリー運動の行方 ―反「自虐史観」から反「戦後日本民主主義」へ

資料紹介
山本美生
 西南学院大学が所蔵する中国現代史関係資料


事務局
 九州歴史科学研究会のあゆみ