九州歴史科学研究会HP

九州歴史科学研究会は、現代社会の諸問題に目を向けつつ歴史学の科学的発展に寄与することを目的として1971年7月に創立された学術団体です。年に5・6回程度の例会(研究報告、シンポジウム、書評会など)を開催するとともに、雑誌『九州歴史科学』を年一回発行しています。 歴史研究者のみならず、周辺諸学の研究者や教員・学生・市民を交参加者それぞれの視点から専門を超えた学際的議論が交わされる点が特徴です。 皆様のご参加をお待ちしております。連絡先:kyurekiken☆gmail.com(☆を@に変更)

九州歴史科学研究会6月例会シンポジウムのお知らせ

 

明治維新150周年記念シンポジウム

グローカル・ヒストリーのなかの明治維新史研究

                             ―地域・国家・権力をめぐって―

 

[会場]福岡大学中央図書館1階多目的ホール

[日程]201710日(土)

[時間]10:0019:00ごろまで

   [懇親会]19:00~フォレスト(懇親会費:3000円)

   〔参加費〕:無料(会員外の方もご参加できます。)

来年は、明治維新150周年を迎えます。九州歴史科学研究会では、この節目に際し、「グローカル・ヒストリーのなかの明治維新史研究」というタイトルを掲げ明治維新の意味を、私たち独自の視点から考える企画を立てました。まず本シンポジウムは、明治維新という事件を「九州」という「地域」(ローカル)に視点を置いて捉えることを試みます。他方、アメリカ独立から辛亥革命に至る世界史的変動(グローバル)からも考察することを試みることで、従来の「近代国家形成の成功物語」としての明治維新とは異なる像を作り出すことを目指します。所属・専門分野・世代をこえた研究者の<経験知>と研究成果にもとづきながら、「明治維新の歴史的意義」を参加者の皆様と議論してみたいと思います。
 
〔パネリスト〕

道迫真吾(萩博物館主任学芸員長州藩の科学技術史)

:「幕末長州藩の技術史的研究とその課題-政治史との統合へ向けてー」

堤啓次郎(西南学院大学名誉教授、日本近代史)

:「佐賀県明治維新-県の成立・士族反乱・民権運動-」

山本進北九州市立大学教授、近世東アジア比較経済史)

「19世紀東アジア諸国における『国民経済』形成の可能性」

倉嶋修司(九州歴史科学研究会会員、日本近代地域経済史)

:「明治維新期以降鹿児島県資産家に関する基礎研究(資産家グループの検出)」

日比野利信(北九州市いのちのたび博物館係長、日本近代史)

: 「「旧藩史観」再考」 

本間雄治(NPO法人大川未来塾理事、筑後川舟運史)

:「筑後川下流の近代舟運について」

伊藤昭弘(佐賀大学准教授、藩財政史)

:「幕末佐賀藩の藩財政ー「名君」直正と「暗愚」斉直の実相-」

山口亮介(北九州市立大学准教授、日本近代法史)

:「明治初期の司法制度形成過程――裁判・法概念形成との関わりから――」

土居智典(長崎外国語大学准教授、清末財政史)

:「清朝末期の省財政について」

森丈夫(福岡大学教授、アメリカ史・大西洋史)

:「「アメリカ史」から見る明治維新」(コメント)